サンゴ飼育用語集
サンゴ飼育で使われる専門用語39語を、あいうえお順にわかりやすく解説しています。
あ行
RTN
(RTN (Rapid Tissue Necrosis))健康・トラブルサンゴの組織が数時間〜数日で急速に剥離・壊死する現象。主にSPSで起こり、原因は水質急変・高水温・感染など複合的。
アイプタシア(セイタカイソギンチャク)
(Aiptasia)健康・トラブルリーフタンクで爆発的に増える有害イソギンチャク。強い刺胞でサンゴを傷める。ディップや専用の駆除法で早めに対処する。
アルカリニティ(KH)
(Alkalinity (KH))水質水の緩衝能力を示す指標。サンゴの骨格形成に重要で、一般に7〜11dKH程度で安定させる。急変は白化やRTNの原因になる。
イソギンチャク
(Sea Anemone)生物クマノミの宿主になる刺胞動物。ハタゴやサンゴイソギンなどが人気。移動して他のサンゴを刺すことがあり配置に注意。
1日の点灯時間
(Photoperiod)飼育照明を点ける時間。サンゴ水槽では8〜10時間が目安。タイマーで一定に保ち、朝夕は減光すると自然に近い。
ウミキノコ
(Toadstool Leather Coral)サンゴ区分きのこ状の傘を持つソフトコーラル(Sarcophyton)。丈夫で初心者向け。定期的に表面の膜を脱ぎ落とす。
STN
(STN (Slow Tissue Necrosis))健康・トラブルサンゴの組織がゆっくり剥がれて骨格が露出していく壊死。RTNより進行が遅い。水質や環境ストレスが背景にあることが多い。
SPS
(SPS (Small Polyp Stony))サンゴ区分ポリプの小さい造礁サンゴの総称。ミドリイシ・コモンサンゴなど。強い光・水流と安定した水質が必要で上級者向け。
LPS
(LPS (Large Polyp Stony))サンゴ区分ポリプの大きい造礁サンゴの総称。ハナサンゴ・オオバナサンゴ・アワサンゴなど。中程度の光で育てやすい種が多い。
親群体(マザーコロニー)
(Mother Colony)系統フラグ(子株)を切り出すもとになる大きなサンゴの群体。系統の起点として由来をたどる基準になる。
か行
褐虫藻(ズーザンテレ)
(Zooxanthellae)生物サンゴの共肉内に共生する微細藻。光合成でサンゴに栄養を供給する。ストレスで失われると白化する。
カルシウム(Ca)
(Calcium (Ca))水質サンゴの骨格(炭酸カルシウム)の主原料。一般に約400〜450ppmで維持する。KH・Mgとバランスを取ることが重要。
カルシウムリアクター
(Calcium Reactor)機材CO2でメディアを溶かしCa・KHを自動補給する機材。SPS主体の水槽で消費量が多いときに使われる。
共肉
(Coenosarc / Tissue)生物ポリプ同士をつなぐサンゴの生きた組織。ここが剥がれて骨格が露出すると組織壊死(RTN/STN)のサイン。
群体(コロニー)
(Colony)生物多数のポリプが共肉でつながった、ひとつのサンゴのかたまり。多くの造礁サンゴは群体で成長する。
検疫(クアランティン)
(Quarantine)健康・トラブル新しく導入するサンゴを本水槽に入れる前に別容器で観察・処理する期間。害虫や病気の持ち込みを防ぐ。
コモンサンゴ
(Montipora)サンゴ区分板状・枝状などに育つSPSの一種(Montipora)。ミドリイシより丈夫でSPS入門種として人気。
さ行
サンプ
(Sump)機材水槽の下などに置く補助槽。スキマーやヒーターを収め、水量を増やして水質を安定させる。
シャコガイ
(Giant Clam)生物鮮やかな外套膜を持つ二枚貝(Tridacna)。褐虫藻と共生し光で育つ。CITES附属書IIの対象。
白化(ブリーチング)
(Bleaching)健康・トラブルストレスで褐虫藻が抜け、サンゴが白くなる現象。高水温・光量急変・水質悪化などが原因。放置すると死につながる。
水流
(Water Flow)飼育サンゴに酸素と餌を届け、老廃物や堆積物を除く流れ。SPSは強め、ソフト・LPSは穏やかめが向く。
スターポリプ
(Star Polyps)サンゴ区分岩やマットに広がるソフトコーラル(Clavularia/Pachyclavularia)。丈夫で土台を覆うのに向く。
ソフトコーラル
(Soft Coral)サンゴ区分石灰質の骨格を持たない柔らかいサンゴ。トサカ・ウミキノコ・ウミアザミなど。丈夫で初心者向けの種が多い。
た行
立ち上げ(サイクリング)
(Cycling)飼育新しい水槽でろ過バクテリアを育て、アンモニア→亜硝酸→硝酸塩の分解サイクルを確立する期間。サンゴ導入前に必須。
ディスクコーラル
(Mushroom Coral (Corallimorph))サンゴ区分円盤状の共肉を持つコラリモルフ(Discosoma/Ricordea)。低光量でも育ち丈夫。骨格を持たずCITES対象外。
ディップ
(Coral Dip)健康・トラブル導入前にサンゴを薬液に浸し、フラットワームや害虫を落とす処理。検疫とあわせて行うと安心。
添加剤
(Additives)水質消費されるCa・KH・Mgや微量元素を補う薬剤。SPS主体の水槽では計画的な添加が欠かせない。
な行
ナノリーフ
(Nano Reef)一般小型水槽(おおむね40L以下)で楽しむサンゴ水槽。水質が変動しやすく、こまめな管理が求められる。
は行
ハナサンゴ(トランペット)
(Euphyllia)サンゴ区分太い触手が揺れるLPS(Euphyllia)。ハンマー・トーチ・フロッグスポーンなどの通称がある。人気の高い入門〜中級種。
PAR / PPFD
(PAR / PPFD)機材サンゴに届く光合成有効光量の指標。区分ごとに目安があり(ソフト低〜SPS高)、PARメーターで実測して調整する。
比重(塩分濃度)
(Specific Gravity / Salinity)水質海水の塩分の濃さ。一般に比重1.024〜1.026(塩分約34〜35ppt)で維持。蒸発で上がるため足し水で調整する。
フラグ
(Frag)系統群体から切り出した小片のサンゴ。台座に固定して流通・展示する。フラグを通じて系統が受け継がれる。
プロテインスキマー
(Protein Skimmer)機材微細な泡で有機物を吸着・除去する海水水槽の主要ろ過機材。栄養塩の蓄積を抑える。
ま行
マグネシウム(Mg)
(Magnesium (Mg))水質Ca・KHの安定に関わる元素。一般に約1250〜1400ppmで維持。不足するとCa・KHが保ちにくくなる。
マメスナ(ゾアンサス)
(Zoanthids)サンゴ区分群生する丈夫なポリプ(Zoanthus/Palythoa)。色柄が豊富でフラグ人気が高い。パリトア類は毒に注意。
ミドリイシ
(Acropora)サンゴ区分枝状に育つ代表的なSPS(Acropora)。成長と発色が魅力だが、強光・強水流と極めて安定した水質を要する。
や行
溶存酸素
(Dissolved Oxygen)水質水中に溶けた酸素。サンゴや生体の呼吸に必要で、十分な水流とガス交換で保たれる。
ら行
ライブサンド
(Live Sand)機材有益なバクテリアを含む海水水槽用の砂(アラゴナイト)。底面の生物ろ過を担う。
ライブロック
(Live Rock)機材バクテリアや微小生物が定着した多孔質の岩。ろ過とレイアウトの土台になる海水水槽の基本材。